睡眠サイクルを理解し、理想的な眠りを!!



ストレスとの上手な付き合い方では、ストレスホルモンのコルチゾールの過剰分泌を抑えるためには、睡眠が効果的であることをお伝えしました。今回は、この睡眠について、もう少し詳しくお話していきたいと思います。

 

『レム睡眠』『ノンレム睡眠』の時の体の状態

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。

レム(REM)睡眠とは「Rapid Eye Movement」の頭文字をとったもの。文字通り、まぶたの下では急速な眼球運動が起こっており、体は寝ているけれど脳が起きている浅い眠りの状態です。その反対の状態、深い眠りがノンレム睡眠となります。ノンレム睡眠時には、成長ホルモンの分泌がピークになり、体の成長や細胞の修復などを行います。

ノンレム睡眠とレム睡眠のサイクルを「睡眠サイクル」といい、このサイクルが一定で繰り返されていることを質の良い睡眠と呼びます。

rem_non-rem

 

レム睡眠とノンレム睡眠からなる睡眠サイクル

睡眠時ではまず初めにレム睡眠に入り、すぐにノンレム睡眠へと移行します。レム睡眠とノンレム睡眠はセットで発生し、平均的には約90分サイクルで繰り返します。ベッドに入ってから目覚めるまでの間、個人差はありますがおおよそ約80分~110分のサイクルで、レム睡眠とノンレム睡眠は交互に規則的に4~5回繰り返します。6時間睡眠の人の場合、約90分サイクルを4回繰り返していることになります。

最初の約3時間はノンレム睡眠の占める割合が高く、起床が近づくにつれて1セット当たりのレム睡眠の時間が長くなってきます。

sleep_cycle

 

理想的な眠りとは?気持ちの良い目覚め!!

人は眠りについた翌朝目覚めた時に、「熟睡できた」かどうかの判断をします。安眠できたと感じるのは、実は気持ちの良い目覚めも大切な要素です。

スッキリとした目覚めをするためにはレム睡眠状態の時に目を覚ます必要があります。眠りが浅いこのタイミングで起きることができればすぐに頭も冴え、スムーズに次の活動に移ることができます。逆にノンレム睡眠の状態で起きようとすると、十分な睡眠量をとったとしても血圧が低い状態にあるので頭が重く、なかなか布団から出ることができません。

睡眠の90分サイクルから、標準と言われるのが4~5セット。ここから換算すると、約6時間と7時間半が起きる目安となる時間です。しかしながら、前述したとおり、睡眠時間が長くなるにつれて、1セット当たりのレム睡眠(浅い眠り)の割合は多くなります。このことから、就寝後5時間半~7時間あたりを目処に起床すると良いでしょう。

睡眠サイクルを理解することが出来れば、起きる時間から逆算して眠ることが可能になります。あまり知られていませんが、起きる時間があってこその熟睡なのです。

 

睡眠サイクルを解析するアプリの活用

wakeup

最近では、睡眠時の体動を検出し、毎日の睡眠サイクルをグラフ化してくれるアプリが多数開発されています。眠りの浅いタイミングでアラームが鳴る機能があるものも多いようです。

これらを活用するなどして、睡眠サイクルを見極め、自身の睡眠時間を見直すことで、理想的な睡眠を目指してみてはいかがでしょうか?


関連記事