暑い季節は夏バテに注意!
東京では、7月の前半はお天気の悪い日が続いていましたが、久々の晴れとなった10日以降は夏日が続き、19日には平年より2日早い梅雨明けが発表されました。
10日を境にして気温差は10℃前後にもなっており、早くも体調を崩されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
夏バテとは
夏バテとは本来、夏の暑さで体力が弱まった秋口に体調を崩すことを指すものだったそうですが、現在では、夏の盛りの体調不良を指して夏バテということが多いようです。
夏バテと言えば食欲不振や体重減をイメージされる方も多いかと思いますが、夏バテの症状には様々なものがあり、倦怠感、思考力の低下、下痢・便秘、頭痛、発熱、めまいなど、風邪のような症状も夏バテとされます。
夏バテの原因
エアコンが広く普及している現在で、最も大きな理由となっているのが自律神経の乱れです。
盛夏のころには屋外の気温が35℃近くまで上がるのに対し、室内はエアコンで25℃前後に保たれている場合が多く、このように気温差がある場所を行き来すると、体温調節を担う自律神経が、気温の変化に対応しきれなくなります。
また、暑さによる消化機能の低下も夏バテに繋がります。
暑さは人間の消化機能を低下、すなわち栄養の吸収率を悪化させます。
また、食欲が低下したり、冷たいものの摂りすぎで胃腸の働きがさらに悪くなるなど、体に必要な栄養が吸収されにくい状態が作られてしまいます。
そして、発汗による体内の水分・ミネラルの不足も深刻な状況を招きます。
外気温が高いと、体温の上昇を抑えるために発汗量も多くなり、体内の水分とミネラルが汗として大量に失われてしまいます。
まず、体内の水分が不足すると、血液(血漿)量が減り、血圧も下がってしまいます。臓器や脳をめぐる血液量も減り、栄養や酸素が十分に送られず、老廃物の代謝量も落ちてしまいます。
また、ミネラル(特にナトリウム)は、神経伝達で重要な役割を果たしている成分であり、これが不足すると体を動かす機能が低下します。
この水分・ミネラル不足が進行した状態が、脱水症状で、めまい、吐き気、痺れやけいれんなどが起こります。
夏バテを防ぐためには
さて、夏バテの原因がわかったところで、以下のような点が有効な夏バテ対策になりそうです。
- 屋内外の気温差を小さくし、体温調節の負担を軽減する。
- 冷たいものを摂りすぎず、胃腸の働きを高める。
- こまめな水分補給・ミネラル補給を行う。
次に、夏バテに効果的な食べ物もいくつか紹介しましょう。
トマト
清涼感があり、水分の多いトマトには食欲増進の効果があります。また、ビタミンやカリウムなどの栄養素が豊富なのもおすすめの理由です。
かんきつ類
かんきつ類の酸味は、食欲を増進させ、水分補給にも役立ちます。ミカンなどは出回っていませんが、オレンジやグレープフルーツ、レモンなどを積極的に摂るようにしましょう。
豆腐
夏の間は体温調節にエネルギーを使い、基礎代謝が高くなるため、タンパク質の摂取もおすすめです。冷やして食べることができ口当たりもいいので、既に夏バテになっている方でも摂りやすい食品ですね。
豚肉
既に夏バテになっている方にとってはなかなかハードルが高い食品ですが、体のエネルギー効率を上げるビタミンB1を多く含む豚肉もおすすめです。タンパク質を多く含むので、疲労回復にも役立ちます。
ヒレやモモなどの脂肪が少な目の部位は、より栄養価が高くなります。
いかがだったでしょうか。
今年は5月が暑かったので夏は涼しくなるというの予想もありましたが、現在、既にきびしい暑さを実感しています。夏バテを効果的に防いで、気持ちのいい夏を過ごして下さいね。