栄養素は90種類以上!モリンガの健康パワー



先月のニュースになりますが、下記の記事に気になる素材を見つけました。

ココナッツの次は?L.A.セレブも夢中「ブームな健康食品」最速早出し

アメリカでは今、「モリンガ」という素材が流行しているそうです。記事によると、根・幹・枝・葉のすべてに薬効成分があり、含まれる栄養素は、マルチビタミン、ミネラル、アミノ酸、GABA、ポリフェノールなどをはじめとして90種類以上とのこと。

美容や健康に良いとされている栄養素が1つの素材で様々な栄養素がバランスよく取れるとあれば、こんな便利な食品はありませんね。さっそく「モリンガ」がどのような素材なのか、調べてみました。

 

熱帯~亜熱帯地方で食されるモリンガ

モリンガは、熱帯・亜熱帯地域で自生または栽培されている木で、和名を「ワサビノキ」といいます。葉・花・樹皮・果実の鞘などからワサビのような香りがするため、「ワサビノキ」の和名があります。 成長が早く、1年間で数メートルの高さまで成長するほどの生命力を持ち、且つ、作物の実りが少なくなる乾季の終わりによく葉を付けるため、現地では古くから野菜として利用されてきました。

根、幹、枝なども含め、様々な部位が食用できますが、成熟していない鞘の部分が最も使われるそう。鞘の大きさは20~50cm程度、さやいんげんのような形をしています。これを適度な大きさに切って、カレーや煮込み料理にするのがポピュラーなんだとか。

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鞘同様に良く利用される葉の部分は、ほうれん草や小松菜など、葉物の緑黄色野菜と同様の調理方法で食べることができ、ピリピリとした刺激がある味だそうです。摘み取った後は水分が急速に抜けてしまうので、粉末にしてスープやカレーに入れられることもあるとか。

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熱帯・亜熱帯地域に自生する植物ということで、日本での栽培実績は、天草地方や小豆島などわずかな地域に限定されるようです。
ただし、園芸ショップでは苗のオンライン販売もしているようで、日本での栽培が全く無理、というわけでもなく、冬期に5℃以上の気温を保てる場所であれば生育が可能だそうです。特に葉の部分は栽培地でも市場には出回らないということなので、暖かい地方の方でしたら挑戦してみてもいいかもしれませんね。

 

モリンガの栄養素

モリンガは、食用として利用されるほか、民間療法でも用いられることがあり、伝統医学のアーユルヴェーダでも薬用として利用されています。

各種のタンパク質やアミノ酸、ビタミンやミネラルを豊富に、かつバランスよく含んでいるのが特徴です。

特に葉の部分は栄養価が高く、生の葉100gで、ビタミンA、B2、Cは、1日の必要量の約半量、B6に至ってはほぼ全量を摂取することができます。ミネラルも豊富に含んでおり、カルシウムは牛乳の4倍、鉄分はほうれん草の3倍、カリウムはバナナの3倍量を摂取することができます。

ほかにも、様々なフィトケミカルや、GABAなども含んでおり、特にGABAは発芽玄米の約30倍量を含むことから、リラックス素材としても効果が期待できそうですね。

その他の栄養素はこちら(USDA栄養データベース(英語))
(モリンガは11222(葉)、11620(鞘))

 

日本ではあまりなじみのないモリンガですが、栄養の豊富さから国連WFPの世界食糧計画にも採用されています。日本では野菜として市場に出回ることは滅多になさそうですが、サプリメントや粉末、お茶などとして数多く販売されています。まずはこれらの加工品から、生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。


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