今が旬のオリーブできれいに
オリーブオイルの健康効果
若い方には想像できないかもしれませんが、30年ほど前まで、日本でスパゲティといえばナポリタンとミートソースの2種類くらいしかありませんでした。その後、バブル期の「イタ飯」ブームを経て、2015年の今では、レストランでも家庭でも、様々なイタリア料理が楽しめるようになっています。
イタリア料理の浸透に合わせて、イタリア料理には欠かせない「オリーブオイル」が使われる機会も増え、さらに近年の健康ブームもあって、オリーブオイルは今や、日本の食卓には欠かせないものになっています。サラダ油のように調理の際に利用するほかにも、サラダにかけたりパンに塗ったりオイル鍋にしたり、最近ではオリーブオイル固形化する技術なども開発され、利用の幅はますます広がっています。
オリーブオイルは、その成分の70%程度が酸化されにくい「オレイン酸」となっており、コレステロール値を下げる、動脈硬化や心疾患を予防する、便秘を解消するなど、様々な効果が知られています。
オリーブの果実の実力
オリーブオイルの原料となっているオリーブは、オイルを絞るだけでなく、食材として、ピクルスやオイル漬けなどに加工されることも多くあります。オイルになる前の果実ですので、成分の70%ということはありませんがもちろんオレイン酸が含まれています。
大きく分けると、グリーンオリーブとブラック(ライプ)オリーブの2種類がありますが、これは完熟度の違いによるもの。グリーンオリーブは未完熟の果実で、食感は固めで甘みがあります。渋みが強いものの、食品として出回っているものは渋抜きされているので心配ありません。ブラックオリーブは完熟果実で、柔らかく他の食材と合わせて使いやすく、渋みが抜けて味がまろやかになっています。
ビタミンやミネラルも含んでおり、特にビタミンEが豊富。ビタミンEと言えば、抗酸化作用のあるビタミンとして有名ですね。また、グリーンオリーブの方はビタミンCや、オレウロペインなどのポリフェノールを含み、便秘解消にも効果的ということで、美肌・アンチエイジングには効果的な食材と言えそうです。
今が旬のグリーンオリーブ
オリーブは漬物として食べられることが多く、酢漬け(ピクルス)、塩漬け、オイル漬け、などがあります。また、種を抜いてアンチョビなどの具を入れたり、ハーブやフルーツと一緒に漬けこまれたり、様々な味付けがあり、そのまま食べられるほか、ペーストにしたり、パスタなどに加えたり、食べ方も様々です。
どれもそれぞれに美味しいですが、今なら断然、グリーンオリーブの新漬けがお勧め。日本のオリーブ生産の産地は小豆島が有名ですが、10月の終わりごろからグリーンオリーブの収穫本格化しており、11月上旬ごろから、塩水に漬けこんだ「新漬け」が出回っています。
ナッツのような香ばしさがある漬物で、若いオリーブが使われているためオイルの濃い味わいはあるもののもしつこくなく、さっぱりしてるのが特徴です。日本で漬けられている商品が多く、日本人好みのあっさりした塩味なので、海外製の漬物は塩味、酸味、油が強すぎて苦手…という方でも、新鮮な旬のオリーブを楽しむことができるはず。
グリーンオリーブが収穫できる時期だけの、期間限定の食品ですので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。