美肌や二日酔いに?美味しいだけじゃない、柿の魅力



最近あなたはどのような果物を食べましたか?果物が嫌いという方は多くないと思いますが、特に気を付けている人でなければ、毎日毎食、何らかの果物を食べている、という方は少ないのではないでしょうか。果物は甘いものなので、特に男性の方は食べる機会があまりないかもしれませんね。

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私たち日本人の果物消費量が世界標準に比べてかなり少ないことが知られていて、先進国の中では最も少なく、1日当たり140g程度と言われています。140gと言えばみかん2個程度の量。もしかすると、もっと食べないよ!というかたも多いかもしれません。

 

栄養豊富な柿

有名な英語のことわざに「an apple a day keeps the doctor away」というものがあります。これはイギリスのことわざで、直訳は「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」。毎日1個リンゴを食べて入れば健康でいられるというような意味ですね。実は日本にも「柿が赤くなれば医者が青くなる」という似たようなことわざがあります。柿の栄養の豊富さがよくわかることわざですが、実際にどのような栄養があるでしょうか。

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ビタミンC

すっぱい果物ではないのでイメージしにくいですが、柿に含まれるビタミンC量は果物の中でもトップクラス。柿1つで1日の必要量が摂れるというほど豊富に含まれています。ビタミンCには強力な抗酸化作用があり、シミ・そばかす予防や、肌のハリをもたらすなど、大きな美肌効果がありますので、夏の紫外線でダメージを受けた肌のため、積極的に補っていきたい栄養素です。

ただし、干し柿などの加工品にすると大部分は失われてしまう層なので、生で食べるのがお勧めです。

 

カロテン

柿のオレンジ色はカロテンからきています。柿のカロテンは大部分がβクリプトキサンチンという、温州みかんに多く含まれるカロテンと同じもの。

βクリプトキサンチンには、骨の形成を促進して骨代謝を良くし、骨質を上げる効果が見込めることから、骨粗しょう症予防成分として、近年注目を集めています。また、やはり強い抗酸化作用があるため、ビタミンC同様、美肌成分としてもしられています。

βクリプトキサンチンが豊富な食品と言えば、ちょうど1年近く前に生鮮食品初の機能性表示食品となった温州ミカンのブランド「三ケ日ミカン」が有名ですが、柿の品種によっては温州みかんに匹敵するほど多く含まれているものもあるそうです。

 

カリウム

味の濃い食事が続くと気になってくるのが塩分ですが、この塩分を排出する効果のあるカリウムも、柿には豊富にふくまれています。

カリウムには体内の過剰な塩分を尿として排出するのに使われるため、利尿作用があるとされており、むくみを改善し、血圧の上昇を抑える効果もあると言われています。

 

二日酔いに効果あり?

柿には渋柿というものがありますが、この渋みは「タンニン」という成分によるもの。このタンニンには、アルコールや二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒドと結びつき、体外へ排出する作用があります。お酒を飲む前に食べると悪酔い・二日酔いを防止することができ、また、二日酔いになってしまってから食べても効果があるとされています。

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生食する場合、渋みのない甘柿を食べることが多いと思いますが、実はこの甘柿にもタンニンは含まれていますので、わざわざ渋い柿を探してきて苦労して食べる必要はないですよ。甘柿のタンニンは、舌で渋みを感じにくい不溶性の形になって含まれています。

また、アルコールが肝臓で分解される際、大量のビタミンCが消費されますので、ビタミンCが豊富な柿はその点でもお酒に合う果物と言えるでしょう。

 

柿は9月の終わりごろからたくさん出回り、価格も1個100円程度と手ごろ。先に説明した栄養素の他にも、糖分が多いため、素早くエネルギーを補給するのにも向いています。甘くて水分も多く、食べやすい果物ですので、糖分や水分の不足している割には食欲のわかない朝の食事の1バリエーションとして、取り入れてみてはいかがでしょうか。


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