「バランスの良い食生活」を実現するために必要な栄養素
あなたは毎日の食事で「バランス」を意識していますか。
例えばあなたが何らかの病気だったり、病気でなくても、健康診断で血圧の高さを注意されたり、健康上で気になることがあったりする場合、 病院からの指導や、webや紙面などでも「バランスの良い食生活」を実践するようにアドバイスがあるでしょう。
では、「バランスの良い食生活」とはどのようなものでしょうか。バランスの良い食生活を「必要な栄養素を食事から摂取できていること」と捉え、必要な栄養素を調べてみました。
活動のエネルギーとなる三大栄養素
三大栄養素とは、私たちの体を維持するために最低限必要な栄養素で、具体的には炭水化物、タンパク質、脂質の3つです。
私たちは特別に運動などをしていなくても、毎日一定量のエネルギーを必要としています。起きていれば常に何かが見え、聞こえていますし、立ったり座ったりする姿勢を維持しています。また、寝ている間も寝返りなどで体を動かしますし、脳は起きている間に得た情報を処理するのにずっと活動しています。そもそも体温を維持するためには非常に大きなエネルギーが必要になっており、これらの活動を支えるエネルギーのほとんどは三大栄養素から摂取しています。
また、三大栄養素は体を作るためにも必要です。体には皮膚、筋肉、骨、臓器、脳など様々な器官がありますが、全て小さな細胞からできており、その総数は37兆個とも言われています。この細胞は器官にもよりますが、2日~90日のサイクルで生まれ変わっており、三大栄養素は、新しく細胞が作られる際の材料にもなります。
他にもビタミンなどの吸収を補助したり、ホルモンの材料になったり、私たちの生命の維持に必要不可欠なのが三大栄養素です。
体の働きを補助する「ビタミン」「ミネラル」
炭水化物、タンパク質、脂質の3つを摂取していればすぐに命に関わる、ということはありませんが、健康を維持するためには他にも様々な栄養素が必要不可欠です。三大栄養素以外で健康や成長を維持するために必要な栄養素のうち、体内で合成できず(または合成できる量が少く)食品から摂取しなければならない有機化合物(炭素Cを含む化合物)を、総称して「ビタミン」、無機物を「ミネラル」と言います。
ビタミンの種類は動物によって異なり、人間の場合は13種類あります。13種類の働はそれぞれ異なりますので、どれか1つでも不足すると健康に支障が出てきます(総称して「ビタミン欠乏症」と言います)白米中心の食生活をしていた江戸の人に多かった脚気、新鮮な野菜や果物を摂れない生活が長期間続く船員に多かった壊血病、日照の少ない地域で生活するアフリカ系やアジア系など肌色の濃い人種の乳児に発生しやすいくる病なども、ビタミン欠乏症の一種です(それぞれ、ビタミンB1、ビタミンC、ビタミンDの欠乏症)。逆に、過剰摂取も健康を害する原因となります。
ミネラルは、Na(ナトリウム)、Mg(マグネシウム)、P(リン)など、理科の教科書にある元素の周期表で勉強したアルファベットで表される物質。無機物ですので当然体内で合成することはできず、食事から摂取する必要があります。ビタミンと同様に動物の種類によって必要なものが異なり、人間の場合は16種類あります。このうち、厚生労働省によって1日の摂取基準が定められているのは13種類です。
不足や過剰摂取で健康に支障をきたすところもビタミンと同様で、貧血(鉄欠乏症)や味覚異常(亜鉛欠乏症)などは、良く知られたミネラル欠乏症です。また、ミネラルは過剰摂取も問題になりやすく、特に塩分の摂りすぎによるナトリウム過剰は高血圧の原因となり、様々な深刻な病気を引き起こします。
今回はバランスの良い食生活に必要な栄養素を大きく紹介してきました。次回以降、三大栄養素、ビタミン、ミネラルについて、より詳細に解説していきます。
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