SPFとPA、どう違う?
4月も終わりに近づき、やっと気温も高くなってきました。今年はなかなか暖かくならなかったので、ゴールデンウイークは外で思いっきり楽しみたい!という方も多いのではないでしょうか。
屋外で活動するとき、気になるのが紫外線対策。5月を境に、紫外線の強さや量はずっと増しますので、しっかりと対策をしておきたいところです。
SPFとPAの違い
紫外線対策の基本は紫外線を浴びないようにすることですが、屋外活動をする以上、それは極めて難しいので、現実的には衣服で肌を隠したりや日焼け止めを塗ることが対策となります。
日焼け止めは紫外線が肌に届くのを防ぐ効果を持つ化粧品で、効果の大きさは、SPFとPAという2種類の指標で表されます。
なぜ指標が2種類あるかというと、地表に届き肌にダメージを与える紫外線が2種類あるためです。紫外線とは、可視光のうち最も波長が短い紫よりも波長が短く、且つX線よりは波長が長い光のことですが、その中でも波長の長いもの(315–380 nm)はUV-A、波長の短いもの(280–315 nm)はUB-Vと呼ばれ、それぞれ肌に与えるダメージの内容が異なります。
ちなみに、UV-Bよりもさらに波長の短い紫外線もありますが、それらはオゾンや大気によって吸収されてしまうので、地表にはほとんど届きません。
UV-BとSPF
UV-Bはオゾン層や大気で吸収される量が多く、地表に届く量はわずかですが、エネルギーが大きいため、皮膚の表面を傷つける作用が大きく、肌が赤くなったり、水膨れになったりする日焼けを起こします。また、強いダメージで皮膚がんやシミの原因ともなります。
衣類や建物で遮断されやすいため、屋内にいればさほど気にならない紫外線ですが、ダメージが大きく、夏に強くなる紫外線ですので、レジャーの際には注意が必要です。
このUV-Bを防ぐ効果の大きさを示す指標がSun Protection Factor、いわゆるSPFです。数値が大きいほど高い効果を示しています。
UV-AとPA
UV-Aはオゾンや大気を透過する量が多く、地表に届く紫外線の大部分を占めています。UV-Bに比べて皮膚の奥に届く性質を持っており、真皮層に影響を与えます。真皮層の細胞を破壊するため肌の弾力性を失わせるダメージをもたらし、皺やたるみなどの老化の原因となっています。
また、UV-Bの作用で作られたたメラニンを褐色に変化させる作用があり、これによって肌が黒くなります。
夏に強くなるのは当然ながら、それ以外の季節でもUV-Bほど弱くならず、朝夕の日差しが弱い時間帯でも日中と変わらない量が降り注ぎ、室内にも入り込んでくるため、1年中対策が必要な紫外線です。
UV-Aを防ぐ効果の大きさを示す指標はProtection Grade of UVA、いわゆるPAです。日焼け止め剤には「PA++」のように表記されており、+が多い物ほど高い効果を示します。
紫外線を防ぐ仕組み
日焼け止めの紫外線を防ぐ成分は、その仕組みによって、紫外線を反射するタイプ(紫外線散乱剤)と、紫外線を吸収するタイプ(紫外線吸収剤)の2種類に大別されます。
紫外線を反射するタイプの日焼け止めには、防御成分として酸化チタンなどのミネラルが含まれており、塗った場所は白っぽくなります。また、使用感が良くない(ベタベタする)などのデメリットもありますが、効果時間が長く、肌への負担も比較的軽めです。
最近は白くならない日焼け止めが多く販売されていますが、こちらは紫外線を吸収するタイプの日焼け止め。紫外線を防御する成分が紫外線を吸収し、別のエネルギー(熱など)に変化させることで肌に届くのを防ぐというものです。白浮きせず使用感も良い物が多いですが、紫外線を吸収する際に防御成分が分解されてしまうので、効果時間は短めです。また、人によっては刺激が強く、合わないということもあるようです。
日焼け止めは、効果が高いことに越したことはありませんが、その分使用感が悪かったりや肌への負担が重くなったりするため、用途によって使い分けするといいでしょう。また、日焼け止めは汗で流れたり、成分が無効化したりするため、こまめな塗り直しも必要です。
上手に日焼けを防止して、楽しい季節を過ごしてくださいね。
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