歯と口の健康、気遣ってますか



毎年6月4日~10日は歯と口の健康週間です。歯の衛生関する正しい知識を普及・啓蒙し、虫歯などの口の中の病気の予防や、早期発見・早期治療を促し、健康増進を図ることが目的とされています。

この週間にちなんで、今回は効果的なオーラルケアについてご紹介します。

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歯と口のメンテナンスは歯磨きが基本

歯と口の健康に、特別なことは必要ありません。毎日の習慣になっている(はずの)歯磨きをより完璧にすることで、美しい口元を維持していくことができます。

口の中には数多くの細菌が住んでいて、その細菌が口の中に残った食事の残り物を餌にして吐き出す酸が虫歯の原因です。歯磨きは、細菌の餌になる食事の残り物や、細菌そのものを減らすのに抜群の効果があります。食事の残り物が口の中に留まっている時間が長いほど、細菌が吐き出す「酸」が多くなりますので、食事の後はすぐにでも歯磨きをするようにしましょう。

「食後30分は歯磨きをすべきでない」という説が一時期話題になりましたが、これは、酸性化した口内では歯のエナメル質が柔らかく、傷つきやすくなっていることを根拠にしています。

食後、一時的に歯が傷つきやすくなるのは本当ですが、歯を溶かす酸を一刻も早く口の中から追い出す方が先決です。酸を追い出し、口の中がアルカリ性に戻れば、歯の微細な傷は自然に修復されますので、食後はすぐに歯磨きをして大丈夫です。

歯磨きは、歯の面に対して、歯ブラシが垂直に当たるようにして、細かく動かして行います。

歯磨きを毎食後に行うとして、歯ブラシは約1か月に1回は交換するようにしましょう。毛先の広がった歯ブラシは歯に歯に当たりにくくなるので論外ですが、毛先が広がっていなくても、長く使っている歯ブラシには細菌がたくさん付いています。

 

磨きにくところを磨くには?

若い方には縁がないかもしれませんが、歯と口の健康に関する動きで「8020(ハチマルニイマル)運動」というのはご存知でしょうか。「80歳になっても自分の歯を20本維持しよう」というもので、1989年から厚労省(当時)と日本歯科医師会が推進している運動です。

成人の歯は上下合わせて通常32本ありますので、80歳時点で約60%を維持しようというものになります。60%なら簡単なようにも感じますが、実際には80歳の時点で残っている歯は平均して8.9本と言われています。大抵の人は毎日歯磨きをする訳で、その中での平均して8.9本ですので、正しい歯磨きがいかに難しいかを示す例にもなっています。

歯の広い面が虫歯になることは少なく、大抵は臼歯(奥歯)の溝や、歯の間などが虫歯になります。また、最近は歯周病で歯を失う人も増えていて、これは歯と歯茎の境界の磨き残しに伴う歯石の付着が主な原因です。

これらのにトラブルが発生するのは、曲面や凹凸が多かったり、狭くて歯ブラシが入りにくかったりして磨きにくいため。通常の歯ブラシで上手に磨くには、器用さと丁寧さも求められます。

このような箇所を磨くのにおすすめなのが「ワンタフトブラシ」です。一般的な歯ブラシと違ってヘッド部分が非常に小さく、中央が山形になるように成型されているもの。ヘッドが小さく、さらに山形になっていることで、臼歯や歯間の溝にもしっかりブラシを当てることができます。

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ブラシ部分の中央が「山形」になっているので磨きやすい

口腔衛生意識の高いスウェーデンでは、ワンタフトブラシで磨きにくい箇所をあらかじめ磨いてから、普通の歯ブラシで全体を磨くのだそう。日本でも歯科医での「歯磨き指導」に使われていたり、子供の仕上げ磨きに使われていたりします。 また、歯列矯正をしている人にとっては、ブラケットの周りやワイヤーと歯の間の歯磨きをするのに、非常に便利に使えるはずです。

 

その他の道具

「磨きにくい箇所」を磨くのに便利な道具には、他には歯間ブラシやデンタルフロスなどがあります。歯間ブラシは、ワンタフトブラシで届かないような、歯茎と歯間の三角形の隙間や、ブリッジと歯茎の隙間に、ブリッジデンタルフロスは密着した歯の隙間を磨くのに適しています。

使ったことがない人にとっては、複数の道具を使うこと自体が面倒に感じるかもしれませんが、まったくそんなことはありません。どの道具も、磨く場所で使いやすいように最適な形になっているので、1本の歯ブラシだけで磨くより簡単にきれいにすることができます。磨き終わった後のツルツル感は、普通の歯ブラシだけをつかったときとは段違いです。

また、細かい磨き残しがなくなることで、口臭予防にもなりますよ。

しっかりとしたオーラルケアで、いつまでも健康で爽やかな口元でいたいものですね。

 

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