ホントに栄養はないの?キュウリの実力



近年の夏の暑さには辟易しますが、カラフルで種類も豊富な夏野菜は、夏の楽しみの1つです。茄子、トマト、枝豆、トウモロコシ、オクラ、ピーマンなど、夏の野菜は色鮮やかなものが多く、スーパーに並び始めると楽しい気分になってきますね。

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夏の野菜として人気の高いものに「キュウリ」があります。みずみずしく、歯ごたえも良く、あの青臭さも暑さの中で食べると何とも爽やかなものですが、栄養価の低さが話題になったことを記憶している方も多くのでは?栄養価が低くても、美味しいからいいんだ…とは思うものの、キュウリが好きな人にとっては何となく残念な気持ちになります。

キュウリには本当にそんなに栄養がないのでしょうか?

 

キュウリに含まれる栄養素は?

少し前に話題になったキュウリの栄養価の低さは、「栄養価の低い野菜としてギネスに登録された」という噂が根拠になっていましたが、実際は少し違っていたようです。ギネスには確かにキュウリに関する記述があったものの、正しくは「38種類の生食する果実」の中で「最もカロリーが低い」というものでした。

栄養価=カロリーと捉えれば栄養価が低いとも言えるでしょうが、一般的な野菜の多くはカロリーが低いのが当たり前です。野菜の場合、カロリーよりもビタミンやミネラル、食物繊維、最近ではフィトケミカルの供給源として価値がある食品ですから、カロリーに注目してもあまり意味はないでしょう。

キュウリは95%以上が水分で構成されていて、含まれる栄養素も多くはありませんが、全くないわけではありません。100gあたりに含まれる栄養素で目立ったものは、βカロテンが330μg、ビタミンCが14mg、ビタミンKが34μg含まれています。

他の夏野菜と比べて特に多い、という栄養素はありませんが、著しく少ないものもありません。

図1

 

また、キュウリには利尿作用があり、むくみの解消に効果的な野菜としても知られています。

キュウリの利尿作用はカリウムによるもので、表を見ればわかる通り、これは他の夏野菜にも多く含まれているのですが、キュウリが優れている点は、量を摂れるということです。キュウリは味にクセが少なく、口の中で水分を感じやすい分食べやすい野菜で、例えばナスやオクラ、ゴーヤに比べるとたくさん食べるのが簡単です。含まれる栄養素は薄いものの、量を摂りやすいこともキュウリの利点と言えるでしょう。

他には、食事を用意する人の視点で見てみると、きゅうりは生食できるのも魅力です。暑い時期ですから、火を使う料理はあまりしたくないものですが、上記の中ではトマトとキュウリ以外は火を通して食べるのが普通です。単独でおかずとして成立するのも嬉しいポイントですね。

 

他にも食欲増進効果や、脂肪分解効果のある成分も含まれており、キュウリの栄養価は決して高くはありませんが、食べる価値がない野菜では決してありません。特に今はキュウリが旬で美味しい時期です。キュウリ好きのみなさん、自信をもってたくさん食べてくださいね。

 

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