冬場に多発する「ヒートショック」に注意!



冬場は寒いところと暖かいところの行き来が増える時期ではないでしょうか。暖まった部屋から一歩外に出ると、そこは底冷えする廊下だったりします。そのような急激な温度差によって身体が受ける影響のことを「ヒートショック」と言います。10℃以上の温度変化があると、血圧や脈拍が急激に変動し、心臓や血管に負担がかかります。ひどい場合には心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中等を引き起こす恐れがあります。

 

入浴中は特に注意が必要

毎年、気温が低い12月から2月で入浴中の死亡者数が急増しており(図1)、その主な原因は「ヒートショック」であると考えられています。入浴中のヒートショックに関連した死亡者数は1年間に全国で約19,000人1と推定され、交通事故4,113人2の約5倍、熱中症529人3の約36倍もの人数になります。しかし、ヒートショックについての認知度はまだまだ低く、十分な対策があまり取られていないのが現状です。

※1:厚生労働省科学研究費補助金 入浴中関連事故の実態把握及び予防対策に関する研究(H25年度)
※2:警察庁交通局調べ(2014年) 2017年は3,694人
※3:厚生労働省調べ(2014年) 2016年は621人

 

入浴時におけるヒートショック関連死者数の多くは65歳以上の高齢者です。高齢者は生理機能が落ちて急激な温度変化についていけないためですが、下記の特徴が当てはまる方も特に注意が必要です。

  • 生活習慣病(糖尿病、高血圧等)の持病がある方
  • メタボリック症候群あるいはその予備軍の方
  • 睡眠時無呼吸症候群の方
  • 不整脈の方

 

入浴時のヒートショック対策

ではどんな対策をすればよいのでしょうか。

【対策】

  • 脱衣所と浴室を暖房器具で暖める
  • 風呂の温度をぬるめ(38~40℃)に設定する。※気温との温度差を小さくする
  • 飲酒後すぐの入浴は避ける
  • 食事前に入浴する ※食事をすると血圧が下がるため
  • 気温の変化に注意する

天気予報専門メディア「tenki.jp」でヒートショック予報がチェックできます。

 

ここ最近の寒波による冷え込みは例年以上の厳しさです。ヒートショックは誰にでも起こりうる症状ですから、日々意識して十分な対策をしていきましょう。

 

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