実は花粉症じゃない?春に間違えやすい体調不良
花粉症は、その種類に関わらず植物の花粉に対してアレルギー症状を起こす病気ですが、患者数が多くよく知られているのがスギ花粉症です。スギの仲間であるヒノキ花粉症を併発する人も多く、その場合は2月~6月ごろまで花粉に悩まされることになります。
花粉症は繰り返し花粉にさらされることで後天的に発症することもわかっており、大人になってから花粉症になった人という人も多く、花粉症人口は年々増加しているとも考えられています。春先にくしゃみや鼻水が続くと、とうとう私も花粉症に…と動揺することもあります。
ですがスギ花粉症患者が出始める早春の時期は、花粉症と似た症状が出る他の病気が広がりやすい時期でもあります。本当は花粉症ではないかもしれません。
もっともありがちなのが風邪
花粉症の症状といえば、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、人によっては頭痛や微熱が出ることもあります。この症状、多くの人が良くかかる「風邪」とてもよく似ていると思いませんか?風邪の場合は目のかゆみは出ないことがほとんどですが、その他は風邪の時にもよく見られる症状です。
春先の2月3月は気温の上下が激しく、特に太平洋側では、冬の間ずっと晴れだったお天気も雨や曇りの日が混じるようになり、気圧の変化も大きくなります。もともと冬の低温で体の抵抗力が弱まっているところに、季節の変わり目で自律神経が乱れる環境的な要因が重なり、風邪をひきやすくなっています。
また、インフルエンザにも注意が必要です。インフルエンザは高熱が出ることが多いですが、免疫力の強さや予防接種を受けたことで症状が軽く済む場合もあり、その場合は38度以上の高熱が出ないこともあります。
どちらにしろ目のかゆみは出ませんので、鼻炎の症状や頭痛・微熱のみの場合は、安静にして軽快を待つ必要があるかもしれません。
寒暖差アレルギー
春先の気温差が直接の原因となるのが寒暖差アレルギー。寒暖差が刺激になって鼻の血管が拡張し、アレルギー症状を起こすというものです。鼻炎の症状のほかにも不眠や疲れやすさなどの症状が出るのが特徴です。
寒暖差が7℃以上ある場合に起こりやすく、空気の乾燥によって悪化することがあり、特に女性に多いとされています。
アレルギー症状を引き起こすもとになる特定の抗原(花粉症で言えば「花粉」に当たる物質)がなく、医学的には血管運動性鼻炎と呼ばれています。
モーニングアタックの可能性も
起きてすぐに鼻炎の症状があらわれることをモーニングアタックといいます。わりと強い症状で、目覚めてすぐにくしゃみが止まらなくなったり、鼻詰まりを起こして苦しくて目が覚めるということもあります。アレルギー体質の方であれば起こる可能性があるので、花粉症の人でも、他のアレルギー(ハウスダストやダニなど)でも起こります。また、日ごろはアレルギー症状が出ていない人でも寒冷刺激によって起こることもあります。
この症状には自律神経が関わっており、目覚めのタイミングで自律神経のバランスが一時的に崩れることで起こると言われています。
花粉症でなくても、季節の変わり目は体調を崩しやすい時期。花粉症と決め込んで対策を始める前に、他の原因を疑ってみてもいいかもしれませんね。
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