エアコンなしは危険!夏の快眠対策
近年の夏は非常に暑くなることが多く、2018年も連日の猛暑日が続いています。昔は夏でも朝夕は涼しく、夜は窓を開けていれば快適に過ごすことができましたが、最近は夜になっても気温が下がらない熱帯夜が多く、高い湿度も相まって、夜も非常に寝苦しく感じる人が多くなっているようです。
熱帯夜続きの夏、快適に眠るためにはどのような点に注意すればよいでしょうか。
昔より暑い夏、クーラーは必須
「夏場の快眠」というテーマでは、エアコンをつけずに涼しく眠りたいという方も多いですが、近年の日本において、夏場に健康に、快適に眠るためには、エアコンの使用は必須と考えたほうがいいでしょう。
エアコンをつけて寝ると、だるさや食欲不振などの体調不良を起こす場合がありますし、電気代もその分高くなるでしょう。クーラーが贅沢品だった頃の記憶がある方であれば、エアコンをつけたまま寝ることに抵抗があることも理解できます。
ですが、猛暑日(日最高気温35℃以上)、熱帯夜(日最低気温25℃以上)の日ともに、昔に比べて確実に多くなっており、今やエアコンなしで健康的に過ごすのは現実的ではありません。
暑い室内を冷やさずに眠るということは、その分熱中症の危険性が高まるということ。熱中症というと、炎天下に水分補給もせず長時間とどまっていることで起こるイメージがありますが、熱中症患者の1/4~1/2は夜間に搬送されているというデータもあり、寝ているから、安静にしているから大丈夫というものではありません。
熱中症になるかどうかは、室温、湿度、空気の流れ(風の有無)、体調などに左右されますが、建築物環境衛生管理基準を元に、一般には気温28℃、湿度70%以下に保つのが望ましいとされています。夜間を通してこの環境を保てるよう、エアコンを使うことを心がけましょう。
タイマーでは止めない
夜間にエアコンを使う場合でも、タイマーを設定して入眠後に止まるようにしている人も多くいらっしゃいますが、これもNG。エアコンは朝までつけっぱなしがおすすめです。屋外の場合、日照のない夜間は日中よりも気温が下がりますが、屋内の場合は夜間であってもエアコンが止まると室温は上昇していきます。これは、昼間に温められた壁や柱などに残った熱が夜間に放出されるからです。
一般に、室温が29℃を超えると覚醒しやすくなるとされており、タイマー設定をして寝ている人の多くは、エアコンが切れた後に暑さで目覚め、再度エアコンを付けたことがあるはずです。夜間に目覚めてしまうと睡眠のリズムが狂いますし、目覚める前に寝苦しさを感じているということは、その前後の睡眠は浅くなってしまいます。睡眠不足に陥ると、夏ばてなどの体調不良を起こしやすくなりますし、これが続いて習慣化してくると、不眠の原因ともなりかねません。
もちろん、エアコンが切れてもそのまま眠っていられることもありますが、暑い室内で寝ているということは熱中症の危険があるということですので好ましい状況とは言えませんね。
健康・快適に眠るために気を付けたいこと
温度・湿度の管理
エアコンをつけたまま寝るとき、気になるのは体の冷えです。体が冷え過ぎると自律神経に乱れが生じ、だるさや食欲不振などの体調不良が生じやすくなります。いわゆる冷房病という症状ですね。涼しいほうが寝つきやすくはなりますが、一晩中エアコンを付けたままにすることを前提にした場合、寝室の温度は高めの27℃~28℃に保つのが理想です。就寝中は体温が下がりますので、24℃~25℃などの温度では体が冷えすぎ、体調不良を招きやすくなります。
また、快適性を求めるならば室温と同じくらい注意したいのが湿度です。適温でも高湿環境では暑苦しさを感じます。東京の場合、6月~9月の湿度は平均して70%~80%程度と高めで、また、夜間は昼間に比べて湿度が上がります。エアコンは除湿運転し、湿度が50%~60%に保てるようにすれば、より快適に眠れるようになります。
風の直撃を避ける
部屋全体で温度・湿度が適当でも、エアコンの風が直接当たると、その部分だけ非常に冷たくなり、体調不良を起こしやすくなります。エアコンの風向きを考慮し、布団やベッドの位置を変えて風が体に直接当たらないようにする必要があります。
部屋の広さや形によっては、寝具の位置を変えられない場合もありますので、家庭用エアコンにも後付け設置できる風よけなどを利用するといいでしょう。風よけカバー、エアコンルーバー、エアーウィングなどの名称で一般に販売されています。
また、夏に着るパジャマは半袖であることが多いですが、エアコンを付けて寝ることを想定した場合、長袖パジャマもおすすめです。風の直撃を防ぐことができますし、体が覆われている分、体に直接触れる空気の温度・湿度が保たれやすくなります。寝ている間には汗をかきますので、肌が露出しているよりも吸湿してくれる分、快適性も増します。
また、寝室の環境ではありませんが、お風呂は就寝1時間前に済ませておくのが良いとされています。お風呂に入ると体温が上がりますが、1時間もすると体温が下がり始め、このタイミングで就寝すると、寝つきも良くなります。
暑い夏はまだまだ続きますが、エアコンを利用して寝やすい環境を保ち、健康的にひと夏を過ごしていきましょう。
こちらの記事もおすすめ
私の睡眠は良い睡眠?『睡眠の質』計測方法いろいろ
痩せたければ良く眠れ?!睡眠と肥満の関係
睡眠の「時間と質」を見直そう
発酵大麦エキス情報ポータルサイト事務局では、月に1回当サイトの更新情報をメールマガジン形式でお送りしています。メールマガジンのご登録は以下のバナーをクリックしてください。