大麦パワーでアンチエイジング
老化を促進する原因はさまざまですが、今注目されているのが「糖化」です。
「糖化」はアンチエイジングの大敵
糖化とは、体の中で余分な糖質がタンパク質などと結びついて、AGEs(糖化最終生成物)と呼ばれる物質を生成する反応のことです。
血糖値の上昇は糖化を促進し、AGEsの産生も促進します。
糖化はホットケーキのコゲ色に例えられることが多く、体内で発生するコゲとも呼ばれます。
糖化によって生じるAGEsは、老化の原因となります。肌の真皮に存在するコラーゲンにAGEsが蓄積すると、肌の弾力が失われ、たるみやしわなどが生じます。また、AGEsは骨粗しょう症や動脈硬化、アルツハイマーなどの疾患にも関わります。
糖化はアンチエイジングの大敵と言えます。
抗糖化ライフには食物繊維がおすすめ
糖化対策のひとつに、食事での食物繊維の摂取があげられます。
食物繊維とはヒトの消化酵素では消化することのできない、食物に含まれる難消化性成分の総称です。水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維があります。食物繊維を摂取することで血糖値の上昇を緩やかにすることが抗糖化につながります。
不溶性食物繊維は穀類、豆類、キノコ類、こんにゃくなどに多く含まれます。また、水溶性食物繊維は野菜、果物、海藻類などに多く含まれます。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、食物繊維の1日あたり目標摂取量は、18~69歳で男性20g以上、女性18g以上となっています。
しかし、最近の報告によると1日あたりの平均摂取量は14g前後にとどまっており、目標量を下回っています。
食物繊維による健康効果は糖化対策だけではありません。
腸内環境改善や生活習慣病予防など、多くの生理的機能を有することが知られています。
日々の食事を通じて、食物繊維をできるだけ多く摂ることを心がけましょう。
大麦は食物繊維リッチな食材
食物繊維が豊富な食品としてよく知られているのが大麦です。大麦に含まれる食物繊維量は、可食部100g当たり9.6gあります。
これはなんと、精白米の約20倍もの値です。
大麦は食物繊維を特に多く含む、身近な健康食材なのです。
大麦にはβ‐グルカンと呼ばれる水溶性食物繊維が多く含まれています。
大麦β‐グルカンには「血糖値の上昇を抑える」、「コレステロール値を改善する」、「おなかの調子を整える」といった効果があるとされ、機能性表示食品としても販売されています。
ちなみにですが、大麦の次に食物繊維を多く含む食材はごぼう(5.7g)です。
食物繊維が豊富に含まれる大麦は、糖化対策や生活習慣病の予防にもぴったりの食材と言えます。
アンチエイジングの実践と健康長寿の達成に向け、日々の食事に大麦を取り入れてみてはいかがでしょうか。
ライター紹介
博士(農学)
「発酵大麦エキス」の農業利用を研究中。
食品用途以外での可能性を広げます。
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