インナービューティー



人生100年時代が到来すると予想されている昨今、これまでは健康でさえあれば良いと考えられてきましたが、末永くおしゃれを楽しむアクティブシニアも増えてきています。

また、化粧品やエステといった外面からの美容だけでなく、内面からの健康維持や美容に関心が高まっています。

 

今回は、内面から美しくなるインナービューティーについて、摂取することでヒトの肌に何らかの有効性がある食品素材をご紹介したいと思います。

 

 

ビタミンC、ビタミンE

ビタミンCやビタミンEの摂取が肌のメラニンやエリスマ(紅斑)を抑制することは1980年代から報告があります。肝斑のような顔の色素沈着に対して、ビタミンCとビタミンEとの併用でより効果が見られたとのことです1

 

 

セラミド

セラミドはこんにゃく、米、コーン、パイナップルなど様々な由来のものがありますが、経皮水分蒸散量に効果があることが報告されており、肌の保湿効果が期待できます。

具体的な例として、こんにゃく芋由来セラミド0.6~1.8mg 2,3、米由来セラミド1.8mg 4)、パイナップル由来セラミド1.2mg 5)をそれぞれ12週間摂取した場合、経皮水分蒸散量の低下が見られたとのことです。

 

 

コラーゲン

コラーゲンは、海外では膝関節の緩和の報告がありますが、日本国内では肌に関する研究報告が多く出されています。由来も動物や魚など、様々な種類があります。

有効性としては30歳以上の女性で肌の角質水分量の上昇6、50歳以上の女性の肌弾力上昇、45~65歳の女性のシワ容量が減少することが確認されました7。評価項目は、水分量、経皮水分蒸散量、弾力性がありますが、その有効性の有無は報告によって相違が見られるようです。

 

 

GABA

GABAには、睡眠の質を高めることや抗ストレス効果が報告されていますが、肌の弾力を高める効果があることも報告されています8

また、細胞試験にて肌弾力のもととなるコラーゲンやエラスチンの合成を促進する効果があることも確認されています9

 

その他、ポリフェノール類の色素沈着抑制10)、魚油やアマニ油といった油脂の肌弾力や水分蒸散量抑制が報告されています11、12

各素材には、それぞれ効果を発揮する項目が違っていますので、皆さんが普段から気になっている項目に効果がありそうな素材選びをすることをおすすめします。

 

 

(参考文献)

1)ビタミンE, C配合剤臨床研究班 西日本皮膚科 42, 1024 (1980)

2)内山太郎ら 応用薬理 75 (1-2): 1-6 (2008)

3)向井克之ら 薬理と治療 46(5) 781-799 (2018)

4)平河聡ら 薬理と治療 41(11) 1051-1059 (2013)

5)吉野 進 薬理と治療 43(11) 1593-1600 (2015)

6)大原浩樹ら 日本食品科学工学会誌, 56(3) 137-145 (2009)

7)Proksch, E. et al., Skin Pharmacol. Physiol., 27(1), 47-55 (2014)

8)Hokazono H. et al., J. Jpn. Soc. Food Sci. Technol., 63, 306-311(2016)

9)Uehara E. et al., Biosci. Biotechnol. Biochem., 81, 1198-1205 (2017)

10)Handog, E. B. et al., Int. J. Dermatol., 48(8), 896-901 (2009)

11)Segger, D. et al., J. Dermatol. Treat., 19(5), 279-283 (2008)

12)De Spirt, S. et al., Brit. J. Nutr., 101(3), 440-445 (2008)

 


ライター紹介

丸岡生行(まるおかなるゆき)

主力商品「大麦乳酸発酵液ギャバ」の開発者。
次のヒット商品を開発中。

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