ワセリンとハンドクリーム、手荒れに効果的なのはどちら?
冬は乾燥する季節です。日本は比較的降水量の多い地域にありますが、冬はなかなか雨が降らず、湿度は連日30%台ということも珍しくありません。
暖房のために屋内はさらに乾燥していることもあり、冬は肌荒れがひどい…という人も多いですよね。
手荒れだけで病院に行く人は少数派
洗い物をしたり洗濯をしたり、水を触る機会は多いもの。食事やお手洗いの際にも手を洗いますし、水に触れる機会が多い『手』は、体の中でも肌荒れを感じやすい部分です。
手荒れが気になるとき、あなたはどのようなケアをしていますか?
一番いいのはもちろん病院に行って薬を処方してもらい、正しいケア方法について指導を受けることですよね。でも、深く切れていて血が出ているような場合でもなければ、手荒れだけで病院に行く人は少数派。多くの人は市販のハンドケア化粧品を使っているのではないでしょうか。
虫刺され薬や虫よけ薬などで知られる株式会社池田模範堂が実施した調査によると、冬に手荒れを感じる人の約9割は病院などにはいかず、市販のハンドケア化粧品等を利用する、という調査結果が紹介されています。
主婦500名に聞いた!「冬の手荒れに関する意識調査」発表 ”手荒れケア難民”続出、正しいケアをできていない人は8割も!
https://www.atpress.ne.jp/news/170877
ハンドクリーム?ワセリン?
ハンドケア化粧品といえば、まず利用したくなるのがハンドクリームです。商品によって配合されている有効成分が異なるので、手荒れの症状に合わせて選べるのが魅力です。
一方で、子供の肌乾燥などで病院を受診した場合など、ワセリンを処方された経験を持つ人も多いはず。ワセリンは市販品も多く売られているので、ハンドクリームでなく、こちらを使うという人もいるのではないでしょうか。

Female putting applying lip balm moisturizing balsam. Girl taking care of lips. Skincare.
ハンドクリームとワセリン、いずれも保湿に効果があるものですが、性質は大きく異なります。
肌を乾燥から守るためには、肌から水分が蒸発するのを防ぐ必要があります。水分の蒸発を防ぐ最も効果的な方法は、油で蓋をしてしまうこと。水と油は混じり合わないので、油で蓋がされていれば、水は肌の外側に出ることなく乾燥を防ぐことができます。
ハンドクリームもワセリンも、この油の蓋の役割をするスキンケア化粧品ですが、ハンドクリームは油を含む水、ワセリンは油そのもの、という点で大きく違います。
通常、水と油は混じり合いませんが、界面活性剤の乳化作用により「油を含む水」となっています。水を含んでいるため、油だけのワセリンよりも伸びがよくて塗りやすく、べたつき・テカリもありません。
乾燥を防ぐ様々な成分が配合されていますので、状況によって使い分けられる点も魅力です。
ただし、水が入っている分蒸発しやすく、効果時間は短めです。また、水が刺激になるので、傷がある場合は悪化させることがあります。
一方のワセリンは、使用感の悪さが大きな弱点。固くて伸びにくく、べたつき・テカリはかなり気になります。
勿論、水を含まないことの利点も多く、蓋の効果が高く長続きするのはワセリンの方です。肌からの水分蒸発も、外部からの刺激も防ぐことができ、また、刺激にならないので、傷があっても安全に使うことができます。
ハンドケアに何を使うかは肌のダメージの程度によって決めることが大切。手の甲、手のひら、指先で別のハンドケアが適する場合もありますよ。
ハンドケア用品をうまく活用して、乾燥する季節も快適に過ごしたいですね。