「コーヒー粕」が青枯病を抑制!新たな病害防除技術の開発へ



今回は「コーヒー粕」を活用した土壌消毒技術についてご紹介します。

情報元は農研機構プレスリリースです。

 

コーヒー粕とは清涼飲料製造工場の製造過程で多量に発生する有機性廃棄物です。

日本では年間60万トンのコーヒー粕が排出されると推定されています。

コーヒー粕はキノコ栽培培地や堆肥の副資材として農業利用できますが、さらなる有効利用法が求められていました。

 

 

コーヒー粕から新たな土壌消毒技術を開発

農研機構ではコーヒー粕を利用した新たな土壌消毒技術を開発したとのことです。

コーヒー粕と鉄塩から製造した資材(ポリフェノール鉄錯体)を過酸化カルシウムと一緒に土壌に施用すると、青枯病の発病が抑制されると報告されています。

以前にもご紹介したことがありますが、青枯病は様々な農作物に甚大な被害をもたらす土壌病害です。そのため、環境に優しく、農家の負担も少ない消毒法の開発が求められていました。

(過去記事:焼酎粕の農業利用https://www.hakko-omugi.jp/?p=3886

 

農研機構の研究により、ポリフェノール鉄錯体と過酸化カルシウムを土壌に施用すると、トマト青枯病が抑制されることがポット試験で実証されました。

抑制されるメカニズムについては、フェントン反応により生じるヒドロシキラジカル(・OH)が殺菌効果を発揮していることが確認されています。

現在、本技術の国内での普及に向け、低コスト製造技術の開発が進められているようです。

 

 

環境負荷の少ない安全な技術

本技術は、廃棄物であるコーヒー粕を有効活用できるだけでなく、青枯病以外の土壌病害に対しても効果を発揮することが期待されています。

また、安全で環境負荷が少ないため、普及に向けた今後の展開がとても楽しみです。

 

ところで大麦焼酎粕にもポリフェノールが含まれていますが、同様の効果は得られるのでしょうか。

興味がわいてきますね。

 

詳しい情報はこちら(農研機構プレスリリース)

https://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nivfs/120727.html

 


ライター紹介

ゴトウタカヒロ

博士(農学)

「発酵大麦エキス」の農業利用を研究中。
食品用途以外での可能性を広げます。

 

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