大麦と小麦の違い



大麦と小麦は、とても身近な穀物です。名前はいずれも「麦」なので、大麦と小麦は似たような食品のように思えますが、2つは全く異なる植物です。私たちの生活において、大麦と小麦はどのように利用されているのでしょうか。

 

 

大麦と小麦、どのように利用されているか

大麦を食べていることを一番実感できるのは、何といっても麦ごはんでしょう。麦ごはんの中に入っている茶色の一本線の入った平たい形をした粒、あれが大麦です。

大麦といえばローラーで押しつぶされた押麦の姿がよく知られていますが、最近では「丸麦」「米粒麦」の姿でも売られるようになりました。トッピングにしたり、和え物にしたり、煮込み料理に入れたりと、野菜のような普通の食材として料理に取り入れる人も増えてきました。

食用以外に、大麦はお酒の原料としても重要な穀物です。大麦乳酸発酵液ギャバを製造する三和酒類(株)の主力商品である麦焼酎は、大麦を原料に作られています。また、大麦はビールやウイスキーの原料でもあります。

 

一方で小麦はどのように食べられているでしょうか。

小麦を粒のまま食べたことがある人は稀だと思います。スーパーなどでも小麦粒はまず見かけません。

小麦の大部分は粉の状態で様々な加工品として利用されています。小麦を食べていることを実感できるのは、パン、パスタ、うどんなどですが、いずれも小麦粉を加工した食品です。

また、小麦の注目すべき点は用途が幅広いことです。小麦粉はとろみ付けやつなぎとして利用されることが多く、多くの加工食品の「原材料」欄で小麦を見つけることができます。

 

 

大麦と小麦、食物繊維の違い

大麦も小麦も穀物ですので、主な成分は炭水化物。いずれも重量の7~8割は炭水化物が占めています。ただし、炭水化物の内容には違いが見られます。

食物繊維は炭水化物の1種で、大麦・小麦とも1割程度(小麦は玄穀で比較)含まれていますが、小麦の食物繊維の大部分は不溶性食物繊維なのに対して、大麦に含まれる食物繊維の6割超が水溶性の食物繊維(βグルカン)で構成されています。

水溶性の食物繊維を多く含む食品は少ないため、大麦は水溶性食物繊維が豊富な食品として食の効果が見直されています。

なお、小麦は小麦粉にした場合、外皮と胚芽部分が取り除かれてしまうため、食物繊維は大きく減少します。味や食感は変化しますが、全粒粉を利用すると、小麦でも食物繊維を摂ることができます。全粒粉を使ったパンやパスタなども販売されているので、取り入れやすいですよ。

 

 

タンパク質の違い

小麦は主に小麦粉として利用されますが、大麦も粉にすることができます。大麦の粉を「はったい粉」と言って、お湯で練って食べたり、和菓子の原料になったりしますが、パン作りにはあまり利用されません。パン作りに小麦粉が使われるのはその方が美味しいからですが、小麦のパンの方が大きく膨らみ、柔らかくなることが美味しさのポイントです。

大麦も小麦も、重量の1割程度はタンパク質を含んでいますが、炭水化物と同様に、タンパク質の種類が異なります。

小麦はグリアジン、グルテニンというタンパク質を含んでいます。この2つのタンパク質が水と一緒に捏ねられることでできる「グルテン」がパンのふくらみ、柔らかさの要因です。

一方の大麦ですが、含んでいるタンパク質はホルデインとグルテリン(グルテニンと類似のタンパク質)。この2種類ではグルテンはできないので、小麦パンのような柔らかさ、ふくらみが生まれません。

 

なお、グルテンは小麦アレルギーの原因物質で、大麦には含まれないですが、ホルデインは類似の構造をしています。小麦アレルギーのある方が大麦でアレルギーを起こすことは稀ですが、小麦アレルギーのある方は大麦製品も注意するようにしてください。

 

 


 

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