酵母培養に対するバーレックスの有用性



バーレックス‐ⅡやバーレックスS-Ⅱは、発酵大麦エキスから製造された微生物用培養基材です。

発酵大麦エキスは大麦焼酎粕の製造副産物であるため、大麦由来の成分に加え、発酵に用いられる麹菌・酵母に由来する成分も豊富に含まれており、乳酸菌・ビフィズス菌・酵母などの微生物培養基材に適しています。

今回は、バーレックス関連製品を用いた微生物培養の例として、酵母培養の試験結果をご紹介します。

 

試験の手順
  1. 出芽酵母( Saccharomyces cerevisiae :サッカロマイセス・セレビシエ)を培地①に植菌し、30℃で16時間培養した。
  2. の培養液を培地①~③に植菌し、30℃で24時間培養した。
  3. の培養液のOD600(菌濃度)を測定した。

 

培地組成

①YPD培地(コントロール)

酵母エキス 1%
ポリペプトン 2%
グルコース 2%

 

②バーレックス-Ⅱ培地

グルコース 2%
バーレックス-Ⅱ Brix4

 

③バーレックスS-Ⅱ培地

グルコース 2%
バーレックスS-Ⅱ Brix4

 

結果

YPD培地は、酵母の富栄養培地として用いられています。

バーレックス-ⅡやバーレックスS-Ⅱは、YPD培地の代替となるだけでなく、YPD培地よりも高い増殖能を示しました。

バーレックス-ⅡやバーレックスS-Ⅱは、アミノ酸・ペプチドなどの窒素源になるだけでなく、大麦や麹菌、酵母に由来する各種ミネラルが豊富かつバランス良く含まれています。

そのため、バーレックス-ⅡやバーレックスS-ⅡはYPD培地における、酵母エキスやポリペプトンの代替となると考えられます。

 

 

酵母の培養と利用

培養により増殖させた酵母は、食品分野で広く利用されています。

例えば、酵母エキスに加工して食品の原料に用いたり、醤油や味噌の製造にも用いられます。また、アルコール発酵にも利用されます。三和酒類が製造する「いいちこ」では、アルコール発酵のスターターに用いる酵母の培養に、バーレックスが使用されています。

すなわち、「いいちこ」は発生した製造副産物を新しい製造ロットに活用する、環境にやさしいモノづくりによって製造されているといえます。

 

バーレックスは、酵母だけでなく、乳酸菌やビフィズス菌の培養にも適しています。

皆さんが食べたこと・飲んだことのある発酵製品にも、バーレックスが使用されているかもしれませんね。

 


ライター紹介

辛島(からしま)

技術士の卵です。目下勉強中。研究成果をもとに、製造現場での実用化を担当。
新入りですが、機動力でカバーします!

 

こちらの記事もおすすめ
食品産業における乳酸菌は何を使って培養しているのでしょう?
乳酸菌のフィールドは腸内だけではない?乳酸菌がつくる機能性物質
機能性ペプチドの摂取はいかがでしょうか~機能性表示食品のススメ~

 

発酵大麦エキス情報ポータルサイト事務局では、月に1回当サイトの更新情報をメールマガジン形式でお送りしています。メールマガジンのご登録は以下のバナーをクリックしてください。

メールマガジン登録


関連記事