毎日の食器洗いではなかなか取れない、茶渋汚れの洗い方
お茶やコーヒーなどを飲んだ湯飲みやカップに、いつの間にか付いている茶渋。普通に洗っても取れないので、そのままにしているとどんどん色が濃くなっていきます。茶渋自体には害がないのですが、見た目が良くないですし、なるべくきれいにしておきたいものです。
なぜあんなに落ちないのか?どうやって落としたらいいの?など、今回は茶渋についてお話していきます。
茶渋が付くのはなぜか
茶渋とは、ポリフェノール類が水の中の金属イオンなどと結合してできた、水に溶けにくい物質の総称です。
ポリフェノールには様々な種類があり、お茶であればカテキン、コーヒーであればクロロゲン酸などが多く含まれていますが、いずれのポリフェノールも茶渋を作ります。
また、日本の水道水は基本的にミネラルが少ない軟水ですが、カルシウムやマグネシウムなどの金属イオンはわずかに含まれています。ミネラルウォーターを使っているわけではなくても、水道水でも茶渋はできてしまいます。
茶渋汚れを落とすには?
茶渋は水に溶けにくい物質なので、通常の食器洗いではなかなか落とすことができません。きれいに茶渋を落とすためには特別な洗い方が必要になります。
茶渋の付いた部分を触るとザラっとしているのがわかるでしょうか。茶渋は食器そのものに色が付いてしまっているわけではなく、食器の表面に硬い汚れが付いている状態です。汚れをこすり取ったり、溶かして浮かしたりすることできれいに落とすことができます。
重曹や塩でこすって落とす
重曹の粒子は細かく、適度な弾力があるため、食器を傷つけずに茶渋を落とすことができます。また、茶渋が濃すぎなければ塩を使って茶渋を落とすこともできます。
どちらも粒子が研磨剤の役割をする使い方ですので、溶けてしまわないようにするのがコツ。コップからサラサラ落ちない程度に湿らせ、スポンジ等に付けて直接擦ればOKです。
塩であれば手で直接擦っても大丈夫ですが、重曹が手に付くと手荒れの原因になるので、手に付かないようにしましょう。
また、研磨剤入りのものであれば歯磨き粉でも茶渋を落とすことができます。
スポンジでこすって落とす
洗剤などがなくても、メラミンスポンジを使えば水だけで茶渋を落とすことができます。
メラミンスポンジはメラミン樹脂という素材でできていますが、メラミン樹脂は非常に硬い素材ですので、茶渋のような硬い汚れもこすり落とすことができます。ただし、プラスチックなどの柔らかい素材の場合、メラミンスポンジを使うことで細かい傷がで来てしまう場合があるので、擦っても問題ないかどうか、目立たない場所でチェックしてから使いましょう。
他には、アクリルたわしを使うことでも茶渋を落とすことができます。
漂白剤や重曹水で落とす
茶渋は水に溶けにくい汚れですが、性質としては酸性の汚れなので、アルカリの洗剤で落とすことができます。
食器や布巾の殺菌のためにストックしている方も多いハイターなどの塩素系漂白剤や、重曹を溶かしたお湯などにつけ置きすることで、汚れが溶け、落としやすくなります。
いずれも手荒れの原因となる洗剤ですので、つけ置きの際には手に付かないようにゴム手袋などを使いましょう。また、つけ置き洗い後はよく濯ぎ、薬剤が表面に残らないように注意してください。
茶渋自体に害はないものの、見た目は全くよくないので、いつもきれいにしておきたいものですね。
こちらの記事もおすすめ
「脂肪味」は6番目の味覚証拠となる神経を九州大学が新発見
レジスタントスターチと短鎖脂肪酸
食べ物の「コク」